StarWalker’s diary

映画スター・ウォーズに関する独自の考察、謎解き、分析、最新作のストーリー予想、最新情報を発信するブログ

ハン・ソロが『フォースの覚醒』でレイの両親に気付いてないと考えるただ一つの理由

  スター・ウォーズ映画最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、いよいよ公開まで1ヶ月に迫ってきました。公開に向けて、このブログで取り上げているスター・ウォーズの新三部作の様々な謎に関する考察記事を投稿していますが、先日投稿した記事(スター・ウォーズの謎解き~9~:ライアン・ジョンソン監督の過去作品にあったレイの過去の秘密 - StarWalker’s diary)の中で、私は「ハンは『フォースの覚醒』の中でレイの正体、レイの両親がルークであることを知らないでいる」と思っていることを書きました(何度もお断りしておきますが、私はレイはルークの娘だと考えており、基本的にこれを前提に考察を組み立てています)。

 その理由について、これも以前の記事(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をもう一度楽しむ:ハンは何故レイを雇おうとしたのか? - StarWalker’s diary)で触れたつもりでしたが、はっきりとそのことの理由を書いていませんでした。

 読者に不便をかけないように、私がなぜハン・ソロは『フォースの覚醒』の中でレイの正体、レイの両親がルークであることを知らないでいると思うかをきちんと説明しておこうと思います。

 《!以後、映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に関するネタバレを含む!》 

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ハンはレイを雇おうとしていた

 先に結論を言ってしまうと、私が「『フォースの覚醒』におけるハンは終始、レイがルークの娘だと知らないでいる」と考えるその根拠は、ハンがレイをミレニアム・ファルコン号の乗組員として雇おうとしていたからというただ一点につきます。

 では、なぜそれが根拠になるのかを説明する。

  惑星タコダナに降り立った二人が会話するシーンは非常に印象的な場面だ。

 ハンは、レイの名前を聞いて、名前を答えたレイに、ハンはミレニアム・ファルコン号で二等航海士を雇おうと思っていると言い、レイを雇おうとする。これは『フォースの覚醒』を観た人ならだれでも知っているだろう。  

レイ: 私を雇ってくれるの?   
ハン: きつい仕事だぞ。給料も安い。
レイ: 雇ってくれるのね。
ハン: そう思っている。

  このシーンで、何故ハンはレイを雇おうとしたのか?について以前記事(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をもう一度楽しむ:ハンは何故レイを雇おうとしたのか? - StarWalker’s diary)にまとめたが、これは『新たなる希望』で若き日のハンが、ルークに相棒になれよ、と誘ったことを思いだすと分かるように、この時のハンが、レイに昔の旧友であるルークの姿を思い出したからだ、と書いた。詳細はリンク先の記事をお読みいただければ嬉しいです。

 さて、ここで考えてみたいのは、ハンがレイをファルコン号の乗組員にならないか?と誘ったのは、ハンがレイがルークの娘だと知らないからこそなのだ。すなわち、ハンはレイを全くの他人(確かにレイにルークの昔の面影をみて懐かしんだろうが)と思っているからこそ、ファルコン号で、チューバッカや自分と一緒に来ないか、という誘いができる。この点をよく考えてみたい。

レイアの元へ行く気はなかったハン

 この時点で、ハンは、BB-8をマズに預けるために惑星タコダナに来たのだ。そして、ハンは自らBB-8をレイアとレジスタンスの元へ届けるつもりはなく、その役目にマズを頼ったのである。

 これは、ハンとマズの会話からも明らかだ。マズは、ハンの依頼を断り、ハンに「自分で届けなさい」と言い放つ。

 ここまで、ハンの行動原理は一貫している。思い出して欲しい重要な点は、ハンはこの時点でもまだ、レイアの元へ戻る気は全くなかったという点である。つまりチューバッカとハンは、BB-8をマズに引き渡したら、今の密輸業の仕事をそのまま続けるつもりでいて、レイアの元やレジスタンスのところへ行く気はなかったのである。

 結果的に、マズの城に潜入していたスパイによって、惑星タコダナが戦場になってしまい、レジスタンスの救援部隊と一緒にレイアの方がやってきたため、あの感動的な再会となり、ハンはレジスタンスの基地へ赴き、最終的に、自分の息子に対面することにつながるのである。

レイを誘ったことの意味

 では、ハンの立場になって考えてみよう。

 あなたが若い娘に出会った。その娘は実は、自分のかつての友人、それも世界を救う救世主のような存在の男の娘だと知った。その男は自分の妻の兄、義兄である。自分は妻の元に帰るつもりはなく、レジスタンスの戦いに身を投じるつもりはない。あなたは、ただ相棒と二人で密輸を続けて生きる過程を捨てた男だとする。

 そんな状況で、あなたはその娘をどうしようとするだろうか?

 あなたは、その若い娘をひとまず自分の妻のもとにやるのではないか?なぜなら、それによりその娘は実の父親と再会できることに繋がると思うからだ。万が一にも、家庭を捨てた自分と一緒に来ないか?と誘わないはずである。

 しかし、実際はハンはレイにファルコン号で一緒に来ないか?と誘ったのだ。

 もし、ハンがレイがルークの娘だと知っていたら、こんな誘いはせず、マズにBB-8を預けると一緒に、レイにも、彼女と一緒に行け、とだけ言うだろう。そして、ハンはチューバッカと二人でまたどこかへ旅立って行ったはずだ。ハンは、レイアの元に向かうことは考えていなかったのだから。

 まとめ

 以上、短いが、私が考える「ハンが『フォースの覚醒』において、レイがルークの娘だということに気が付いていない」理由である。

 ちなみに、レイがライトセーバーとの不思議な邂逅をした後に、マズがレイと会話をして、レイの正体に気が付き、それをハンに教えたということも、可能性としてはあり得なくはない。すなわち、ハンは、惑星タコダナについた時点では知らなかったが、マズがレイと会話した後からは、その事実を知らされていたという考えだ。

 だが、この可能性は限りなく薄い。そもそも、マズがそこまで気が付いている可能性も半々であり、また、あの状況でハンとマズがそのような会話をする余裕があるとは思えない。

 第一、その後、ハンはそんな衝撃の事実を聞いたとは思えないほど平然としているのだから。というか、そんな状況であれば、レイの救出はもっと重要度の高いレジスタンスにおける任務になるはずであり、いくらカイロ・レンが自分たちの息子だからといっても、彼らの興味が息子を取り戻すという一途なものだけになったはずはないのだから。  

 ちなみに、ハンがレイの両親に気が付いていない以上、レイアもそのことを知らないことは明白だ。レイアとレイは初対面であり、レイの正体についてそれ以上知っている者から何かを聞くことはできないのだから。だが、レイアについては、レイがスターキラー基地から帰還したのちは、もしかすると事実に感づいたと考えても不思議はない。

 

 

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をもう一度みよう!