StarWalker’s diary

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の謎解き ~レイは惑星オクトーに何日いたのか?~【ネタバレ・考察】

 スター・ウォーズ映画最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が遂に12/15に公開され、只今絶賛公開中です。これまでも『フォースの覚醒』にもとづいて色々な考察をしてきましたが、これからは『最後のジェダイ』で語られた内容も含めて、引き続き同じように考察をしていきたいと思います。

 今回は、『帝国の逆襲』公開時にも話題になったある話題について『最後のジェダイ』でも考察をしてみました。

《!以後、『最後のジェダイ』のネタバレ含む。未鑑賞の方は読まないでくださいね》

 

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はじめに

 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』は、旧三部作および全スター・ウォーズ映画を通して傑作という人が多い人気作品だが、公開時から話題になった問題の一つが、惑星ダゴバにおけるルークとヨーダの話と、ハンとレイアの話の間に存在する時差問題だ。

 つまり、ルークとヨーダは惑星ダゴバで少なくとも1週間くらいは訓練のために滞在しているように見えるのに、ハンとレイアと帝国軍の追跡劇はおよそ2日から3日程度の時間しか経過していないように見えるが、これはどういうことか?という話である。

 この問題に対する答えははっきりしていないが、今回は『最後のジェダイ』でも同様に2か所、3か所で物語が同時進行するため、この時差問題について考えてみた。

 この映画では、惑星オクトーとカント・バイト、レジスタンス艦隊の場面が、カットバックでつながっていく。レジスタンス艦隊とカント・バイトで繰り広げられる燃料切れまでのタイムリミットは台詞でところどころで言及される。

  これらを手掛かりに、そもそもレイは惑星オクトーにどのくらい滞在し、レジスタンス艦隊側で繰り広げられる追跡劇との時間関係に関する整合性の謎を解いていこうと思う。

レイはオクトーに何日滞在したのか? 

1日目・レイとルークの出会い

 超空間飛行中に、目覚めたフィンがポーに聞く。「レイはどこにいる?」

 ここで場面が惑星オクトーにとぶ。この日は、間違いなくレイがルークを訪問した初日だ。レイがルークにライトセーバーを渡すが、ルークがこれを投げ捨てる。

    これは昼間の場面で、その後、チューバッカがやってきて、小屋にこもったルークを外に出すことに成功するが、ルークが戻る気がないことを素っ気なく告げる。

 その後、レイは魚釣りに出たルークをつけるが、結局、ルークはまた小屋に戻った後にレイに冷たく「時間の無駄だ」と告げる。この間には天候が一度変化するが、すべて同じ日のできごとだ。

    この後、フォースに呼ばれたレイがジェダイ古文書を納めた場所に行き、ルークの「ジェダイが滅びる時が来た」という台詞が語られる。

 ここまでに、何回かレジスタンス艦隊の様子にカットバックするが、最後に再び惑星オクトーのシーンに戻ったとき、惑星オクトーは夜でルークの説得を諦めないレイが、ルークの小屋の前で寝ている場面になる。

 そして、ルークがファルコンに忍び込むのもこの晩だ。R2との再会で、レイを教えることを決意したルークが「明日、夜明けだ」といってこの日は終わる。

    つまり、ここまでがレイとルークの出会った初日、レイのオクトー滞在1日目ということになる。 

2日目・訓練開始

 次の惑星オクトーの場面は夜明け、レイ滞在2日目の朝、小屋の中で眠っていたレイが目を覚ますとこから始まる。前の晩では、ルークの小屋の前で寝ていたレイだが、ルークが訓練をする気になったからか、その後は外で待たず小屋の中で眠ったようだ。もしかしたらルークが「ここで寝ろ」とレイに寝室をあてがったのかもしれない。

    そして、レイとカイロ・レンが最初に接触するのがこの朝だ。その後、前日の言葉通り、ルークがレイの訓練を開始する。まずは、レッスン1でフォース概論。ここで、一旦レイの闇を見たルークが恐れて、二人の関係がスムーズには発展しない様子が描かれる。

 その後、レイはフィンやレジスタンス艦隊の動きを確認するため、ファルコン号に戻るが、この時は激しく雨が降っている様子が映し出される。

    1日目でもそうだったが、惑星オクトーは昼間に豪雨になる気候ということで、実は2日続けての天候の変化のパターンはちゃんと整合しているのがわかる。そして、このファルコン号の外でカイロ・レンと2回目の接触を持つ。

    次にレイが登場するのは、レイが杖の稽古と自らライトセーバーを使う場面。ここでは雨が上がっているのだが、天候の変化パターンから、これは同日の午後から夕方にかけてだと思われる。

 そして、その夕方、レッスン2としてルークはジェダイが滅びる理由をレイに告げるが、これは差し込む夕陽が写し出されるので時間帯は明らかだ。

 その夜、ルークは一人寺院の中で瞑想し、昏睡中のレイアとフォースで繋がる。その一方で、レイはカイロ・レンと3回目の接触を持つ。レイはカイロから、ルークがベンを殺害しようとし、結果的にルークがカイロを生み出したという話を聞く。そしてまた、自分の両親の正体を確かめるため、島の地下にある洞窟に入っていく。

 その直後、レイはカイロと4回目の接触を持つが、ここでルークに止められ、二人は対立、結果レイはルークの元を去る。

 こうして、ルークはジェダイの木と書物を燃やそうとし、ヨーダとルークの感動的な再会場面が登場するのだが、このシーンでは一瞬島の全景が映り、この時、わずかに朝日が映っており、時間帯はほとんど夜明けに近いことがわかる。

 さて、そうなると、レイがレッスンを開始してからここまでが1日なのだ。つまり、レイは惑星オクトーに2日2晩しか滞在していないことになる。

 本編では、惑星オクトーの天候がころころ変わったり、カント・バイトのシーンに切り替わったりして忙しいので、惑星オクトーに数日間滞在したようにも見えるのだが、島でのシーンだけ切り出せば、昼2回、夜2回で、2日2晩しかいなかったことがわかる。

 

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 レジスタン艦隊との時差問題

整合しない時間の謎

     さて、一方で、レジスタンス艦隊の動きをみてみれば、約18時間ある燃料がほぼ尽きるまで追跡劇が行われており、この話のタイムスパンはほぼ18時間と考えていいだろう。

    だが重要な点を一つ。司令船ラダスの燃料は確かに残り18時間分ということだった。しかし、最後の局面でラダスの残燃料は、ホルドーの作戦により輸送船に回している。従って、ポーが指揮権奪取を決意した時は、まだ18時間は経過していなく、その手前だ。
    つまり、輸送船に回した燃料分を、ラダスの航行の何時間分にあたるかを求め、その分を差っ引かなければならない。細かなことは幾らでも考えられるが、輸送船は30隻で、それぞれ惑星クレイトまで航行する分が必要だとすると、合わせておよそ1~2時間分くらいとしておこう。

 映画の前半で、レイアが昏睡状態になり、新しくホルドーが紹介される一方、フィンがローズと知り合い、ポーと極秘作戦を練る。この時、ポーらの会話から司令船の残燃料は18時間分であることがわかるが、この時、惑星オクトーではレイがルークの小屋の前で寝ている

    そして、司令船の燃料が底をつく頃、いよいよポーは指揮権奪取を決意する時点で、レイはすでにルークのもとを去っている。つまり、ここまでにフィンとローズが作戦を計画してから約16~7時間が経過したことになるのだ。

 では、レイがルークの小屋で寝ているこの時間帯はいつくらいだろう?ヒントはある。この時、チューバッカがポーグを食事中なのだ。なので晩御飯時なわけだから、夜7時から9時くらいと仮定する。

 では、レイがルークを去った時間帯は何時ごろだろうか?ヒントは、ルークがジェダイの古文書を収めた洞を燃やそうとするのが夜明け近くであることだ。レイがルークを去ってからルークがこの行動を起こすまでの時間差は、ほとんどないと思われる。

 したがって、レイがルークを去ったのはレイ滞在3日目の夜明け前で4時から5時くらいだと考えられる。

 となると、1日目の夜夕飯時から2日目の晩、3日目の夜明け前が16~17時間となり、惑星オクトーが1日24時間の自転周期を持っているとすると計算が合わなくなってしまう

惑星オクトーは1日12時間?

 そこで、考えてみたのだが、ひょっとすると惑星オクトーの自転周期は24時間ではないのではないだろうか?つまり、惑星オクトーの1日目の夜夕飯時(19時から21時)から2日目の晩、日付をまたいで夜明け前(4時から5時)までは、我々の基準で考えれば32時間程度だろうが、実際にはスター・ウォーズ銀河における標準時間で16時間だとするのである。

 そう考えると、逆算して惑星オクトーの自転周期は約12時間。1日が12標準時間の惑星という計算になる。

 実はこう考えると、うまく説明がつくのだ。

 劇中、もう一度だけ時間について言及される場面がある。レジスタンスの病院船が燃料切れとなり撃沈され、司令船ラダスと巡航艦ニンカの2隻になる場面だ。ここでコニックス中尉が残燃料が6時間分しかないことを告げる

    この時、惑星オクトーは夕方だ。ルークがレイにジェダイが滅ぶべき理由を説明する場面だ。

    つまり、前日夜にレイがルークの小屋で寝ている時間(19時から21時)から次の日の夕方(4時から5時)までが、約10~11時間と考えられるわけだ。 

 我々の基準で考えれば、この間は約20〜22時間くらいになるはずだ。だが、実際にはこれが約10時間なのである。つまりほぼ半分の時間である。

 つまり、惑星オクトーの自転周期は12時間程度と考えるとぴたりと辻褄が合うのである。

他惑星との比較考察

 では、惑星オクトーの自転周期について決定的な決め手はあるだろうか?残念ながら劇中の描写からは私は見いだせなかった。なので、少なくともこれまでのスター・ウォーズ銀河に出てきた惑星の中で、このような自転周期を持っていた惑星が存在したかを調べてみた。

 

  •  オルデラン    24標準時間
  •  タトゥイーン   23標準時間
  •  ダントゥイーン  25標準時間
  •  ヤヴィン第4衛星 24標準時間
  •  ホス       23標準時間
  •  コレリア     25標準時間
  •  べスピン     12標準時間
  •  ダゴバ      23標準時間
  •  エンドア     18標準時間
  •  ナブー      26標準時間
  •  コルサント    24標準時間
  •  カミーノ     27標準時間 
  •  ジオノーシス   30標準時間
  •  ウータパウ    27標準時間
  •  キャッシーク   26標準時間
  •  ムスタファー   36標準時間
  •  ジャクー     26.8標準時間 

 

 すると、どうだろうか?確かに24標準時間前後に収まるのがほとんどだが、べスピン、エンドアは24標準時間からすると極端に短い12時間、18時間だ。さらに、ジオノーシスやムスタファーは逆に長くて30時間、36時間になる。

 べスピンやエンドアでも、ルークたちは問題なく行動できていた。べスピンでは、ハンとレイアが数時間は過ごしていたし、エンドアでは少なくとも一晩二日は過ごしている。時差ボケは多少はあるのだろうが、スター・ウォーズ銀河に住む方々は、そういった惑星間時差に対するある程度の耐性があるのだろうか。

    もちろん、これは惑星オクトーの自転周期を決定づけるものにはならないが、スター・ウォーズ銀河には、自転周期が24標準時間より短い惑星も存在することがわかる。

    したがって、惑星オクトーの自転周期についても、今のところ12標準時間なのではないか、という推測を結論としたい。おそらく、そのうち公式設定されるとは思うが、その時に12標準時間でないとなるとまた再考する必要が出てくる。

 そして、レイは惑星オクトーに2日2晩滞在し、1日目の夜から彼女が去る2日目の夜、3日目の明け方ちかくまでが18時間弱であったという結論がえられる。

    こうなると、レジスタンス艦隊側の追跡劇と惑星オクトー側の物語の時差問題は上手く説明がつく。

 

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余談とまとめ

    さて、ここからは少し想像力(妄想力?)を働かせてみたい。

 惑星オクトーの自転周期が12時間だと考えると他にもいろいろな説明がつく。注目したいのは、チューバッカの出身惑星キャッシークの自転周期が26時間、レイの出身惑星ジャクーの自転周期が26.8時間、ルークの出身惑星タトゥイーンのそれが23時間である点だ。

 ジェダイの帰還』でチューバッカは、エンドア到着早々に変なタイミングで突然空腹になってイウォークの単純な罠に引っかかっていた。

   チューバッカは歴とした戦士だ。そんな彼が敵地の隠密行動中に簡単に油断するとは思えない。

    そして『最後のジェダイ』でも惑星オクトーでポーグを食べるなど、食欲を見せていたが、チューバッカが食欲を見せるのは、劇中の描写では意外に少なく、このくらいしかない。

 そこで推測だが、これはもしかすると、自転周期の時差ボケにより彼の食事のタイミングが狂ったせいで、変な時間に腹が減ったからではないのか!?

 彼の故郷のキャッシークは26標準時間だ。そんなウーキーが自転周期18時間のエンドアや、自転周期12時間のオクトーに来たら体がおかしくなるのも無理はないだろう。

 自転周期による時差ボケへの耐性は個人差や種族間で差異があることは考えられるが、チューバッカにとってこれは結構なストレスだったのではないか?

 思い出せば、『帝国の逆襲』のべスピンでのチューバッカも、アグノートに対して多少イライラしていたような描写が都度あったが、これは『新たなる希望』では比較的おとなしくしていたチューバッカとは少し様子が違っていた。そうみると『新たなる希望』では、自転周期がほぼ24時間から変わらない惑星間しか移動してないのだ。

 さらに、チューバッカは、惑星オクトーで、ポーグに悩まされてイライラしていたが、これも、もしかしたら自転周期による時差ボケによって、ストレスに拍車がかかり余計に苛立っていたのではないか?

 レイもそう考えると、オクトーでは相当な時差ボケを感じていたはずだ。彼女の故郷ジャクーは26.8時間なのだ。しかも、彼女は、そもそもジャクーから18年間も外に出ていないのだ。

 しかも、ジャクーを飛びだしたら、いきなりカイロ・レンに誘拐されるは、ハンの死を目撃するなどの事件を、それもほとんど多く見ても1週間?もないと思う・・の間に目の当たりにしているのだ!

 そんなレイが、いきなり自転周期12時間の惑星に2日滞在したら、疲れの極限に達していた上にたぶん夜も満足に眠れず寝不足でピリピリの精神状態にあったと考えられる。自転周期が半分以下ということは、単純に夜の時間も半分になるわけで、昼夜に生活を合わせようとしたら寝不足になるだろう。

 レイは、うまくそれを隠していたのかもしれないが、いろいろあった末にルークに突然ブチ切れるというのは、ひょっとしてこの自転周期ボケの蓄積で精神的ストレスが限界にきていたせいもあったのかもしれないとは考えられないか!!?

 ルークはタトゥイーン出身で、自転周期23標準時間の惑星から来た男だが、彼は6年間もあの場所に住んでいるのだから慣れていて平気なのは当然だ。

 しかし、チューバッカとレイのこの不安定ぶりは、ひょっとすると自転周期の時差ボケのせいかもしれない。自転周期26、7時間の環境に慣れていたら12時間サイクルに合わせるのはかなり難しそうだ。ごく僅かな滞在時間であれば問題ないだろうが、2日のような中途半端な短期滞在ではすぐに順応しないだろう。

 これは、なんとも予想外な真相がわかってしまった。ルーク・スカイウォーカーよ、あなたは悪くない!レイがあなたについつい怒りをぶつけて、あなたから去ってしまったのは、きっと惑星オクトーの自転周期のせいだ! 

   そして、レイがオクトーから去るのを、止めもせずレイに言われるがままファルコン号を離陸させたチューバッカも、実はポーグと時差ボケにやられて、さっさとオクトーを去りたかったからなのではないか?でないと、あのチューバッカならルークを一旦説得しにいくなり、レイをなだめたりしそうなものなのに・・・

 真相はわからないままだが、惑星オクトーの自転周期が公式に12時間とされたあかつきには、私はこのレイとチューイの時差ボケ説を強く主張したいと思います(笑)。

   ルーク、フォースのともにあれ・・

 

《2018/1/13 追記》実は、この記事投降後、映画を再鑑賞してこの記事の内容の間違いに気が付きましたので、もう一度考え直し、以下記事にまとめました。

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