米国で5月25日に公開予定の『スター・ウォーズ』シリーズの映画最新作であるスピンオフ作品『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の予告編が、遂に2月5日に公開されました。Entertainment Weekly紙には、本作に登場するキャラクター設定について製作スタッフ(キャスリーン・ケネディー、ロン・ハワード監督、脚本のローレンス・カスダン、ジョン・カスダン)の発言が載っていますのでまとめてみました。
《映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』に関するネタバレを含みます》
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ベケット
ベケットについても、より詳細な情報がわかってきた。ベケットはハンのメンター的存在というのはかねてからわかっていたが、ベケットとハンの関係は、『宝島』に登場する若きジム・ホーキンズとジョン・シルバーのような師弟関係のようになるということだ(Star Wars: Woody Harrelson, Thandie Newton, Paul Bettany character details | EW.com)。
『宝島』はロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説だが、ここに登場するジョン・シルバーは片足の海賊として有名なキャラクターで、悪党なのだが、人を引き付ける魅力をもったキャラクターとして登場する。『宝島』の主人公であるジム・ホーキンズは、悪党であるジョン・シルバーと徐々に信頼関係のようなものを築き上げていく。
Well, he really shapes Han really more than anybody, as Han comes to realize that in a lawless time he needs to try to come to terms with some kind of moral code.
ベケットは他の誰よりもハンの性格を形作る人物だ。ハンは無法な時代に道徳律を受け入れる努力をしなければならないと気が付いていく。
ベケットは「屈強な犯罪者」だが「人間性に溢れた」「カリスマを持ったキャラクター」だということであり、「誰よりもハンの性格を形作る人物」で「ハンのその後のの人生を大きな影響を与える関係を築く」キャラクターとして登場するらしい。

- 作者: R.L.スティーヴンスン,Robert Louis Stevenson,海保眞夫
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ヴァル
タンディー・ニュートンが演じるキャラクター、ヴァルについては謎が多いが、若干その詳細がわかってきた。どうやらヴァルは、ベケットと繋がっており、「ハンが加わることになる犯罪者仲間の一人」で「ベケットとは長く一緒に仕事をしてきたパートナー」であるということ。
そして、ハンはベケットを通じてヴァルと知り合うということだ。ヴァルは最初、「若いハンをなかなか信用しない」ようだが「彼女とハンの関係は興味深い方向に進展していく」ということらしい。
ドライデン・ヴォス
ポール・ベタニーが演じるドライデン・ヴォスは、「劇中の誰よりも犯罪の世界に深くいる」存在らしい。ベケットもまた犯罪の世界にいるが、ヴォスはベケットとは異なる世界に住んでいる人物だという。
映画で描かれる世界は「肩書を気にしながら生きる世界ではなく」「階層社会ではない」「権力を握っているものと、生き残るために必死に這い上がろうとしているものがいるだけ」の世界だとのこと。
ダニエル・クレイグ主演の2004年のイギリス映画『レイヤー・ケーキ』に登場するマイケル・ガンボンの演じていたキャラクター(エディ・テンプルのことと思われる)や、1990年のコーエン兄弟の映画『ミラーズ・クロッシング』に登場したアルバート・フィニー演じるキャラクター(レオのことと思われる)に近いという。
ちなみに、クインラン・ヴォス(Quinlan Vos)との関係については、ルーカスフィルムは正式に「ただの偶然に過ぎない」と否定したようである。
まとめ
新キャラクターが多く登場してくるが、その名前だけでなく、キャラクターの設定も徐々に明らかになってきました。今回興味深いのは、実際に劇中の人物設定について、脚本を手掛けたローレンス・カスダン、ジョン・カスダンの両氏が『宝島』『レイヤー・ケーキ』『ミラーズ・クロッシング』などの登場人物に例えた説明をしており、物語を作るにあたりこれらの作品を研究したと思われます。『ハン・ソロ』をより楽しむならば、今回挙がった作品を事前に観ておくと良いかもしれません。