スター・ウォーズ新三部作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は昨年の公開から早くも4か月。日本でもデジタル版のリリースが近くなってきました。これまでも新三部作の色々な考察をしてきましたが、今回は、『最後のジェダイ』の中で触れられたある台詞から生じたレジスタンス軍の階級についての疑問を考察してみました。
《!以後、『最後のジェダイ』のネタバレ含む。未鑑賞の方は読まないでくださいね》
- はじめに
- ポーは降格でなく昇格してる疑惑!?
- レジスタンスの階級体系の不思議
- レジスタンスの Lieutenant は大尉か?
- 英空軍と米空軍の違いから生じた?階級の不思議
- 実はあいまいな飛行中隊長の階級
- 劇中描写から考えるレジスタンスの階級と権限
- まとめ
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はじめに
いきなりこのような注意書きで申し訳ないのですが、レジスタンスをはじめ『スター・ウォーズ』に登場する軍事組織における士官の階級は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー - 講談社』などで公式設定されています。
この記事は、私はこのビジュアル・ディクショナリーの公式設定を知る前に書いたもので、実は公式設定ですでに解決している話題だったりします。ですので、私も記事を書いたはいいのですが、投稿するのを一旦止めていました。
ですが、同じような疑問を抱いた方もいらっしゃったようなので、取り合えず一度考えてみたことは考えてみたこととして投稿することにした次第です。
本記事をお読み頂く方は、その点予めご承知おき頂けますと幸いです。また、私はミリタリ専門家ではなく、知識の限りを尽くして記事を書いていますが、間違いなどがありましたら他の読者のため、また私自身の向学のためにも、こちら(お問い合わせ - StarWalker’s diary)よりご一報頂けたら大変嬉しいです。
レジスタンス軍の階級について疑問の方は、『ビジュアル・ディクショナリー』などを見ていただければ、解決すると思いますが、現状は以下のようになっているようです。なので、ポーはやはり中佐から大尉へ二階級降格ということなのだろうか・・
- Admiral = 提督
- Colonel = 大佐
- Commander = 中佐
- Major = 少佐
- Captian = 大尉
- Lieutenant = 中尉
スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
- 作者: パブロ・ヒダルゴ,高貴準三,富永晶子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/09/27
- メディア: 単行本
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ ビジュアル・ディクショナリー
- 作者: パブロ・ヒダルゴ,高貴準三,富永晶子
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2018/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ポーは降格でなく昇格してる疑惑!?
ポーは惑星ディカーからの撤退戦で爆撃部隊を全滅させ、このことでレイアからお咎めを受けてしまい、正式に降格処分を受けたことになっている。
ポーは映画冒頭ではコマンダーと呼ばれており、和訳では「中佐」となっていた。この後、ホルドーとの会話の中でもう一度この降格処分についての言及があるのだが、その時、「ポー・ダメロン中佐です。」と挨拶をするポーに対して、ホルドーが「ポー隊長よね?」「もう中佐(コマンダー:Commander)では無いのよね。隊長(キャプテン:Captian)よね。レイアの最後の命令はあなたの降格だったわね」と何とも嫌味たらしい回答をする。
和訳では、コマンダー=中佐、キャプテン=隊長、となっており、CommanderからCaptianへの降格ということのようだ。だが、私はこれを聞いて一瞬「?」となってしまった。
なぜなら、Commanderという階級が存在するのは、世界の軍隊でみると、イギリス、アメリカ海軍しかない(日本の海上自衛隊もこれにならい中佐相当の2等海佐の英訳はCommander である)ため、スター・ウォーズ世界における士官の階級は、このイギリス、アメリカ海軍系に倣っているのだろうと思っていたのだが、その英米海軍では、Commander=中佐、Captian=大佐となり、コマンダーからキャプテンへの階級の変更は、むしろ中佐から大佐への昇格になってしまうのだ!
<参考>イギリス・アメリカ軍の階級(佐官)
- (米英海)Captian = 大佐、Commander = 中佐、Lieutenant Commander = 少佐
- (英空)Group Captian = 大佐、Wing Commander = 中佐、Squadron Leader = 少佐
- (米陸空)Colonel = 大佐、Lieutenant Colonel = 中佐、Major = 少佐
更に言えば、第一、和訳の隊長というのは階級(ランク)ではなく職務名(ポジション)であり、これらは別物であって混合してはらない。階級とは、軍事組織における指揮系統を定めたもので、例えば、海軍では中佐であれば、軍艦の艦長等を務めたり、空軍の中佐は飛行隊長を務めたり、という具合だ。
その意味でも、『最後のジェダイ』の字幕と吹き替えが「隊長」となっているのが私は気になっているのだが、実体の階級が何に相当するのかなんとも言えないため、和訳では致し方なく、隊長としたのだろう。
レジスタンスの階級は、既存の軍隊の組織における階級の命名則をそのまま当てはめてはならない。当然、レジスタンス軍の階級が、イギリス、アメリく一緒であることはないため、独自の体系があるのだと思うが、これを整理してみたいと思う。
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レジスタンスの階級体系の不思議
実は、レジスタンスは陸海軍という組織構成になっているのかどうかも不明なのだが、反乱軍時代から、将軍、提督という将官への呼称が2つあることから、おそらくレジスタンスは陸海軍という組織構成になっていると思われ、例えば、レイアは陸軍所属で、アクバーやホルドーは海軍所属(記事末尾注記※1)ということだと推測する。
ここで、あらためて、レジスタンスの代表的な登場人物と彼らの階級を並べてみる。
- General:陸軍大将、将軍・レイア(陸のみ)
- Admiral:海軍大将、提督・アクバー、スタトゥラ(海のみ)
- Vice Admiral:海軍中将・ホルドー(海のみ)
- Commader:中佐・ポー・ダメロン、デイシー(英海のみ)
- Captian:大佐?大尉?・降格後のポー・ダメロン(英米陸では大尉)
- Major:少佐・タスリン・ブランス、カルアン・イーマット(陸のみ)
- Lieutenant:大尉?・タリサン・リントラ、コニックス(英陸では中尉)
- Ensign:少尉・グード(海のみ)
上記で、()内に注記のうち、海=海軍、陸=陸軍の意味で、それぞれの階級が陸海に存在する、しない、存在する場合の和訳を示した。
劇中、レイアは将軍(General)、アクバーは提督(Admiral)、ホルドーは中将(Vice Admiral)となっており、ポーやデイシーはコマンダー(Commander)と呼ばれ和訳では中佐、ブランス、イーマットは少佐(Major)で、タスリンそれ以下の尉官では、例えばタリサン・リントラはルーテナント、あるいはレフテナント(Lieutenant)で、和訳では中尉となっている。
このように、ここに挙げたレジスタンスの階級名は、海軍系、陸軍系、イギリス系、アメリカ系がかなり混在している。
レジスタンスの Lieutenant は大尉か?
こうして見てみると、陸軍系は特に気にならないのだが、海軍系は登場人物が多いので、色々と気になる。特に気になるのは、Commander、Captian の位置づけ、Lieutenant は中尉か大尉かという問題だろう。
複雑なのだが、各国の軍隊組織によって、同じ名称でも違う階級ということがあって、例えば、尉官級は、Lieutenantはイギリス、アメリカ海軍では大尉であり、イギリス陸軍では中尉となる。アメリカ陸空軍などではLieutenantは存在せず、大尉はCaptian、中尉はFirst Lieutenant、少尉はSecond Lieutenantとなる。
<参考>イギリス・アメリカ軍の階級(尉官)
- (英海)Lieutenant = 大尉、Sub-Lieutenant = 中尉、少尉
- (米海)Lieutenant = 大尉、Lieutenant Junior Grade = 中尉、Ensign = 少尉
- (英陸空)Captian = 大尉、First Lieutenant = 中尉、Second Lieutenant = 少尉
- (米陸空)Captian = 大尉、First Lieutenant = 中尉、Second Lieutenant = 少尉
レジスタンスに登場した、Lieutenant の階級を持った人物は、タリサン・リントラがいる。コニックスもLieutenant なのだが、彼女は海軍所属か陸軍所属かはっきりしない。タリサン・リントラもコニックスも和訳で、階級は「中尉」になっていた。
しかし、私はコニックスはわからないが、少なくともタリサン・リントラが持つLieutenant は中尉でなくて、大尉とした方がいいのではと思うのだ(理由は後述する)。
私は最初、Captianは大尉、Lieutenant は中尉と少尉をまとめたような階級で、レジスタンスの尉官は陸空軍式にならっているだけかと思ったのだがどうも違うようだ。
というのも、『フォースの覚醒』に登場したパミッチ・ネロ・グードという黒人女性士官は、『最後のジェダイ』でも輸送船のパイロットとして登場していたが、階級が Ensign とされている。この Ensign とは、実は海軍のみ、アメリカ海軍と海自のみにしかない英名階級で少尉となる。
なので、私は、レジスタンスの海軍の尉官は、やはりアメリカ海軍式ではないかと思い、すなわち、以下の通りであり、この場合 Lieutenant は大尉になる。
- (米海)Lieutenant = 大尉、Lieutenant Junior Grade = 中尉、Ensign = 少尉
そして、もう一つ Lieutenant は大尉ではないかと思う理由は、劇中のタリサン・リントラがブルーリーダー機としてブルー中隊長を務めているからだ。
陸軍においては中尉級が、小隊を指揮する。Lieutenant という言葉は、小隊規模の編成の指揮官に対する階級であり、陸軍においては、それが中尉だから、陸軍ではLieutenant =中尉となる。
だが、主な空軍においては、中隊(約12機規模)の指揮官は少佐、その下の小隊(約6機規模)の指揮官には大尉を当てる。だからイギリス空軍では、Flight Lieutenant=大尉となる。つまり、尉官では、中隊長とはならないし、小隊、分隊クラスの指揮官、操縦士、パイロットしか務められないのが一般的だ。
スター・ウォーズ世界を見てみると、宇宙機の編成は、レッド、ブルー、ゴールド中隊などと呼ばれる部隊があり、これらは英語ではSquadronで飛行隊、飛行中隊と呼ばれている。これらの隊はみな約10機から12機くらいで編成されており、まさしく中隊規模の編成だ。
『最後のジェダイ』の中で、タリサン・リントラは Lieutenant だが飛行中隊を指揮しており、この役目を背負っている彼女は、普通であれば空軍でいうところの少なくとも少佐に相当するのだが、ここでは、解釈としてタリサンが率いていたのは通常の中隊よりも小規模な編成ということで、彼女に限っては小隊規模の指揮官である大尉をあてたとしてみる。あるいは、レジスタンスは人材不足のため本来その職務を務めるべき階級の人がいなくなっている可能性もあるが、こういう場合、軍隊では階級を上げて、その職務に付かせる方が普通だろう。
したがって、やはりここでのタリサン・リントラの階級である Lieutenant は陸軍式の中尉に従わずに、海軍空軍式に従って、大尉と考える方が劇中の彼女の立場から考えてもより合うと思うのだ。
そうでないのであれば、米英陸空軍式と海軍式を一緒の独自の体系として、以下のようになっていることも考えられなくはない。
- Captian = 大尉、Lieutenant = 中尉、Ensign = 少尉
ただ、この場合は、Commander =中佐であれば、Captianとの間に、少佐に相当する階級があるはずだが、その場合はポーの降格はニ階級降格であり、これはあり得なさそうなので、Commander が中佐、少佐を兼ねる階級ということになると思う。
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英空軍と米空軍の違いから生じた?階級の不思議
Commander、Captianについてだが、なぜモデルにした英米海軍式(Captian>Commander)と、ポーの降格処分から推測されるレジスタンスの階級(Commander>Captian)では上下関係が逆転しているのだろうか?
私は、ヒントはイギリス空軍の階級名と編成にあるような気がしている。
スター・ウォーズ世界においては空軍兵力は宇宙艦隊と兼ねて海軍がもっているものだと思われるが、航空兵力の編成などは我々の世界の空軍と変わらないと思われる。実は、イギリス空軍の階級の呼び方は、陸軍とも海軍とも異なりまた特殊なのだ。
イギリス空軍では、大佐=Group Captain、中佐=Wing Commander、少佐=Squadron Leaderという。少佐だけは違うが、海軍の呼称(大佐= Captain、中佐=Commander)に対して、Group、Wing が頭につく形だ。
これはもともとイギリス空軍が、陸軍の航空戦力と海軍の航空戦力を合わせて成立した際に、イギリス空軍の編成に合わせるようにして、階級呼称は海軍側のものを踏襲して付けたことが由来している。
イギリス空軍の編成は、上から順番に
軍団 (Command)>飛行集団 (Group)>飛行団 (Wing)>飛行隊 (Squadron)
となって、大佐というのはそのままGroup Captianを、中佐はWing Commanderを、少佐ならそのまま飛行隊長Squadron Leaderを務める。
だが、面白いことに、アメリカ空軍の編成では、上から
空軍/航空軍(Air Force)>航空師団 (Air Division)>航空団 (Wing)>航空群 (Group)>飛行隊(Squadron)
となり、つまり同じ名称でも、WingとGroupの関係が逆なのである。なので、航空団の長はWing Commander、航空群の長はGroup Captian のような関係となり、その下の飛行隊長となると Squadron Leader となる。
すなわち、ここでイギリス空軍における階級の呼称を、空軍の編成がイギリス、アメリカで異なることを考慮せずに、そのままアメリカ空軍にもってくると、Commander > Captian > Leader という順番が生まれてくるのである。
実際のアメリカ空軍は、大佐=Colonel、中佐=Lieutenant Colonel、少佐=Major であり、アメリカ陸軍と同じであるのだが、もしかしたら、この発想によって、スター・ウォーズにおける階級では、Commander と Captian の階級の逆転が生じているのではないだろうか?
実はあいまいな飛行中隊長の階級
スター・ウォーズ世界の編成は、例えば、「レッド中隊」のように英語ではSquadronで飛行隊、飛行中隊と呼ばれているのは前述したとおりだが、実は名称は結構あいまいで、例えば、『帝国の逆襲』に登場したローグ中隊(Rogue Squadron)はローグ・グループ(Rogue Group)とも劇中呼称されていたり、『ジェダイの帰還』でも同様にレッド・グループ、ゴールド・グループなどとも呼ばれている。
この場合のGroupは、単にSquadronの別称くらいの意味しかないかもしれないが、普通の軍事用語としてGroupは航空群となり、二つ以上の中隊からなる編成を指す。
そして、それぞれの中隊長はレッド・リーダー、ゴールド・リーダーなどと呼ばれ、これは反乱同盟軍時代も、レジスタンス時代も変わっていない。彼らは、すなわちSquadron Leader ということだ。
ルークは、ローグ・リーダーとしてホスの戦いでローグ中隊を率いていたが、この時彼はスカイウォーカー中佐(Commander)であった。また、『フォースの覚醒』ではポー・ダメロン中佐がブラック・リーダーをしていたので、スター・ウォーズ世界においては飛行隊を率いるリーダー機は、中佐(Commander)階級が一般的で、その場合は、このリーダ機が、作戦全般の指揮を執るのだろう。
『最後のジェダイ』の惑星ディカーからの撤退戦では、ブルー・リーダーを務めていたのは、タリサン・リントラで階級は Lieutenant だったが、これは前述したように少し位置づけが例外のように思え、この戦闘の場合は、作戦指揮全般は、ポー・ダメロンが指揮していたので、タリサン・リントラはあくまで1つの飛行隊長に過ぎない立場ということだろう。
代わりに、ポーは、リントラ率いるブルー中隊と、爆撃機部隊であるコバルト中隊の2つの中隊からなる航空群単位の作戦指揮をしていたと考えられる。
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劇中描写から考えるレジスタンスの階級と権限
さて、ここまで空軍における階級の議論も踏まえて、劇中のレジスタンスの活躍からわかる範囲で、彼らの各階級におけるその権限と役割を見てみると、レジスタンスの Commander、Captian、Lieutenant の3つの階級は、実は全て普通の空軍組織で言えば、佐官級になるのだ。
今回『最後のジェダイ』でタリサン・リントラが飛行隊長を務めているが、これもレジスタンス海軍におけるLieutenantは、中尉でなく大尉で、普通の空軍組織で言えば少佐、イギリス空軍でいうところのSquadron Leader が指揮するところを指揮しているのだと思うことは前述の通りだ。
そして、さらに言えば、レジスタンスにおけるCommanderも、中佐ではなくて、もはや航空群の指揮官も務めており、大佐~中佐級の責任も担っていると思われる。
そうなると、レジスタンスにおける階級は、我々の世界における軍隊の階級と対応と少し異なっていて、大体以下のようになっていると考える方が辻褄があう気がする。
- Commader=大佐~中佐、Captian=中佐~少佐、Lieutenant=大尉
- Commader:航空群の指揮官かつ単独かつ短期間の作戦全般の指揮権を持つ
(例)ホスの戦いのルーク、スターキラー基地の戦いのポー 等
- Captian:航空群(複数の中隊)の指揮官を務める
- Lieutenant:飛行中隊、小隊の隊長などを務める
(例)惑星ディカー撤退作戦時のタリサン・リントラ
そうなると、ポー・ダメロンが、Commander から Captian へ降格となった理由も明確になる。
なぜなら、ポー・ダメロンは爆撃部隊を全滅させてしまい、撤退すべき命令を聞き入れず、作戦遂行をしたという部分で、全体作戦指揮に問題があったからであり、航空群の指揮官としての能力は、一応まだ認められているのだろう。なので、Captianという階級が作戦指揮権は持たないが、航空群の指揮官は務めるという階級なのであれば、Commander から Captian へ降格は、今回映画で描かれたポーの失敗との因果関係が理路整然としていて分かりやすい。
今のところ、劇中ではっきりわかっている登場人物の中では、Commanderの上は、そのまま Vice Admiral しかおらず、もう一つの佐官の階級かあるかないか、あるなら何と呼ばれるのか、この点ははっきりしない。
もし別に、Commanderの一つ上の佐官階級があるなら、Commader=中佐、Captian=少佐、Lieutenant=大尉とするのが良いと思うし、あるいは、Commanderの一つ上の佐官階級はなくとも、レジスタンスにおいては、もはや Commader は大佐・中佐を兼ねて、佐官級はCommader =大佐・中佐、Captian=少佐の2階級しかないと考えてもよいだろう。
まとめ
いずれにせよ、このあたりは、後々公式設定などで明確になっていくと思われるのだが、CommanderからCaptianへの降格というのは、海軍の方が聞いたら違和感を持つに違いないはずなのだ。
ちなみに、私は最初、これはホルドーが軍隊の階級もわからない無能指揮官であることを描きたいために、脚本上わざとCaptain と Commander の上下関係を間違えている台詞なのかと思ったくらいだったのだが、そういうことではないのだろう。まあ、ライアン・ジョンソン監督自身はどこまで理解されていたのかはよくわからないが・・
推測するに、当初レジスタンスの階級は、アメリカ海軍式でつけたのだろうが『最後のジェダイ』で、ポーとホルドーの台詞のやりとりを決めるにあたり、中佐 = Commander の下の階級として、少佐 = Lieutenant Commander を登場させても名称として分かりにくいため、分かりやすい Captain としただけなのだろうと思う。
※1:ちなみに空軍と海軍の呼称についてだが、スター・ウォーズ世界においては、宇宙戦闘機が大気圏内でも活動できることから、あえて惑星大気中の軍事行動をつかさどる組織を別に編成する必要もなく、海軍所属の宇宙戦闘機がそれを兼ねていると思われる。また、多くのSF映画でもそうだが、宇宙を舞台にするnavyは海軍というより宙軍あるいは宇宙軍のような名称とするほうが実体に即していると思っていますが、ここでは海軍と言ってます。