StarWalker’s diary

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『スター・ウォーズ/エピソード9』~最終章で明かされるのか?スノークの正体とルークの過去の謎~

 スター・ウォーズ新三部作完結編、エピソード9はすでに8月から撮影が開始されています。公式発表でもルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルがスクリーンに戻ってくることが明らかになっていますが、エピソード9では『最後のジェダイ』で多く語られなかったスノークとルークの過去について明らかになるかもしれません。今回は、エピソード9の公開の前の復習もかねて、『最後のジェダイ』の小説版に書かれたスノークとルークの過去について考えてみたいと思います。

《!以後、『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』のネタバレを含みます

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明かされたスノークとルークの過去

 『最後のジェダイ』の映画では全く描かれなかったスノークの過去についてだが、すでに今年の3月に米国で解禁されたジェイソン・フライによる『最後のジェダイ』小説版において、僅かながらかなり興味深いことが明らかになっている。

 もしかすると、新三部作の完結編となるエピソード9では、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが戻ってくる。『ジェダイの帰還』の中で、オビ・ワンがルークの前に現れ、アナキンとの過去を告げたように、次作ではレイにルークがスノークとルークの過去、そしてベン・ソロが悪に転向した理由について明らかにするという可能性はあるだろう。 

フォースの秘密を知り得たスノーク

  すでに、エンドアの戦い以降を描いた小説『スター・ウォーズアフターマス』シリーズの中でも語られているように、銀河皇帝パルパティーンは、自らが築いた帝国がその最後を向かえる時の、コンティンジェンシー・プランを持っていた。それは帝国が崩壊するときは、彼が在命中に密かに偵察させていた銀河の未開宙域において、帝国を再興させる計画だったようだ。

 ファースト・オーダーは、このコンティンジェンシー・プランの残骸が土壌となって生まれたわけだが、スノーク自身が最高指導者として、そしてフォースの使い手として権力を手にする過程もまた、このことと関係していることが明らかになっている。

 というのも、パルパティーンのこのコンティンジェンシー・プランには、もしもの時のために銀河帝国再建の礎をつくるという表向きの理由とは別に、別の目的があったらしい。それが、パルパティーンことダース・シディアスは、フォースについての知識と知恵が、永く遺棄された古く半ば伝説と化している星系に起源をもつことを知っており、未開宙域を探索することで、このフォースの秘密を再発見することだった。

    これらの事実は、極秘だったが、スノークはこれらのことを知り得たようだ。

スノークの罠にはまったルーク

 ルークは、『ジェダイの帰還』の後、ジェダイ騎士団を復活させることをしなかった。そして、スノークは、それを「賢い選択」であったが彼にとって「障害」であったと捉えていることがわかる。

 ルークは、ジェダイ騎士団という組織を作ったことは歴史の失敗だったと捉えていた。だが、映画では描かれていなかったが、小説版には、ルークはジェダイの哲学と真実を追求しようとしていたことが書かれている。どうやら、ルークは「ジェダイの帰還」後に、未開宙域へフォースの起源と古代ジェダイの遺産を探索しようとしていたようだ。

 しかし、これはスノークにとっては障害となる。つまり、スノークのみが知るフォースの秘密を、ルークもまた探ろうとすることは、この事に関するスノークの優位性を損ねることになるし、スノークの存在に対する脅威になるからだ。

 そして、このことこそが、スノークが自らの計画の前に障害となったルークの破滅のために、ベン・ソロの力をルークから引きはがして、自らの勝利を確実なものにしようと考えたことにつながる。

 スノークは、ルークを罠にかけた。つまり、自分の持っているフォースの知識を分け与えるようにルークを誘き出し、ベン・ソロを誘惑し、彼をルークから引き離して味方につけることで、ルークを破滅に追いやろうとしたようだ。

 もともと、ルークは、ジェダイ騎士団を復活させるつもりはなかった。しかし、ジェダイ復活を躊躇していたルークは、ベン・ソロが悪に誘惑され、彼の持つ潜在力の強さの前に、ついにベン・ソロに対してフォースを教え、ジェダイを復興させる道を選ぶことになる。これについては、私は、ルークはジェダイそのものを復活させるというより、半分悪に染まりつつあったベン・ソロをそれにより改心させることが彼とそれを頼んだレイアの目的だったように思う。

 だが、これが結果的に、スノークの描いたシナリオ通りになってしまう。ベン・ソロはスノークが期待した通り、ルークが復活させようとした新ジェダイ騎士団を破滅に追いやり、ルークを銀河の果てに追いやることに成功した。

 

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リビング・フォースとコズミック・フォース

 惑星オクトーにおいて、ルークは隠遁していたわけだが、それだけでなく、ルークは自らをフォースから閉ざしていた

   これは、映画の中のレイの台詞で間接的にわかるし、ルークが初めてレイアの存在をフォースで探るときの描写や、ルークがハンの死に気が付いていないことなどから分かる。ただし、『最後のジェダイ』は物語の進みが複雑かつわかりにくいので、これらの劇中の描かれ方では非常に気が付きにくい。

 だが、小説版の『最後のジェダイ』の中では、はっきりとこのことが示され、さらにフォースの二つの側面が紹介されている。ルークが、惑星オクトーの寺院で一人瞑想し、レイアと再びフォースの繋がりを取り戻す場面で、説明が付け加えられている。

 それが、ジェダイが説くフォースの二つの面、リビング・フォースとコズミック・フォースについてだ。リビング・フォースというのは、止まることのない、常に変化しづつける「生きているフォース」。これまで『スター・ウォーズ』に描かれてきた我々の知るフォースだと思っていいだろう。「我々を含む全ての生き物を取り巻くエネルギーであり銀河を一つに結び付けている」と説明されたものがそれだ。

 そして、コズミック・フォースとは、ある目的と意思を持った「宇宙のフォース」だ。運命や宿命のようにフォース自身の意思を持ち、「選ばれし者」のように世に体現して現れるものかもしれない。

 小説には、「ジェダイの帰還」の後、このコズミック・フォースは活動を休止していたが、ルークがオクトーにいる間に、再び覚醒し始めた、ということが書かれている。また、父であるアナキン・スカイウォーカー、そしてルークもまたこの「コズミック・フォース」の申し子であることが小説版には書かれているが、レイもまたそれにあたるに違いない。 

 

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新三部作におけるルークのスノーク

ルークのジェダイ観 

   さて『最後のジェダイ』小説版で明かされたルークとスノークの過去の話を念頭に置いて、これまで新三部作で描かれてきたスノークとルークの関係を振り返ってみたい。

   『最後のジェダイ』で描かれたルークが示したジェダイ観は、ファンにとっては少なからず衝撃的な内容だったわけだが、小説版で明かされたように、そもそもルークがジェダイ騎士団復活を望んでなかったことを考えると、この辺りの見方が少し変わる。 

  『フォースの覚醒』のレイアの発言でもわかるように、スノークは以前からベン・ソロに目をつけていた。今回の小説版でも明らかになったように、ルークがスノークの脅威となったときに、ベン・ソロを転向させルークを破壊するという彼の計画を実行に移したに違いない。

 ルークは、当初ジェダイ騎士団を復活させることはしたくなかった。だが、ベン・ソロに対するスノークの誘惑を知ったレイアは、ルークに彼を託した。そして、ルークもまた、悪に染まっていくベン・ソロを改心させることを1つの目的に、彼を訓練したのだろう。これは、ジェダイ騎士団を復活させたくなかったルークにとっては、ある意味で不本意なことだったに違いない。

 だが、ルークはベン・ソロを彼の最善を尽くして訓練したはずだ。だが、結果的に、悪に支配された彼の心を変えるには至らず、映画『最後のジェダイ』で描かれた悲劇につながるのだろう。

 そして、すべてがスノークの差し金であったことを知ったルークはどのように思ったか?ベン・ソロを訓練できるとおもった自分に対する過信が犯した過ちを責めたかもしれない。

    自分が、ジェダイ騎士団を復興させようという意志で始めたことの結果であれば、それはまだ自分の挑戦に対する挫折と後悔だけだっただろう。だが、全てがスノークによる計画であったとしたら、それはルークにある種の敗北感を与えたに違いない。

ルーク復活を恐れているスノーク

    新三部作のうちすでに公開された2作をあらためて鑑賞すると、スノークはルークが復活することを非常に怖れているのがわかる。

 思い出したいのは、『フォースの覚醒』の中で、ファースト・オーダーは、ルーク・スカイウォーカーの地図を入手したBB-8を執拗に追いかけていた。だが、カイロ・レンが執拗に地図そのものを手に入れたいと願っていたのに反して、スノークは地図自体に興味はなく、それがレジスタンスの手に渡ることの方を非常に怖れていた

 『フォースの覚醒』の冒頭では、スノークはハックス将軍に「ドロイドを回収できないときは破壊せよ」と命じているし、ドロイドが惑星ディカーのレジスタンスの秘密基地に渡った時も、「スターキラー基地の武器を持って惑星ごと破壊せよ」と命じている。これも、もたもたしているうちにレジスタンス側に渡った地図を手掛かりに、ルーク・スカイウォーカー探索のために、宇宙船が出発してしまうことを怖れて、何としてもそれを防ぎたかったからだ。

 だから、スカイウォーカーの居場所の情報が敵に渡ってしまった時点で、スノークにとっては、地図そのものの内容とルークの居場所の情報それ自体よりも、ルーク・スカイウォーカーが復活して、レジスタンス側に力を貸すこと、ルークの「ジェダイの帰還」を非常に脅威に捉えているわけだ。

   この辺りは、旧帝国の状況やパルパティーン皇帝とは異なるだろう。皇帝は銀河共和国を内部から乗っ取り、確固たる地位を確立し、ダース・ヴェイダーという協力な側近も持っていたわけだが、スノークはそうではない。カイロ・レンもまだ未熟であり、ルークはまだ強力であり生存している。だが、その一方でルークとレジスタンスの軍事力が結びつかない限りは、ファースト・オーダーの優位性は失われないことも事実として認識している。

   スノークは、カイロ・レンを使いルークを追い詰め自身は最高指導者となった。だが、そこまではいいが、ルークが復活すれば、彼の立場は危うくなるのは目に見えている。これは、小説で書かれているように、スノークがルークの力を知っているからであり、彼らが過去につながりがあったとするならば、この説明はより説得力がある。     

とんでもないスノークの力

    さて、このように『フォースの覚醒』では、スノークはスカイウォーカーの地図自体の入手には興味がなかったわけだが、逆にルークを打倒しない限りスノークも安泰ではない。だから、ルークの場所を見つけ自らルークを亡き者にするための手段を講じなければ、スノークの安全は保障されず、最終解決にはならない。

 その点で、『最後のジェダイ』の中におけるスノークの振る舞いは、『フォースの覚醒』におけるスノークとは異なってくる。

 というのも、『最後のジェダイ』の冒頭では、レジスタンスはすでにルークの場所を特定しており、レイが惑星オクトーへ発った後であるからだ。そうなると、スノークにとってはかなり危ない状況である。しかも、ルークは古代ジェダイ寺院へ旅立ったのだ。それは、ルークが少なからずより強力になって帰ってくる可能性を秘めている。

スカイウォーカーが生き続ける限り、銀河に希望が生き続ける

 スノークがこのように発言しているように、彼にとってスカイウォーカーが生存することは、大問題なのだ。

 だからこそ、わざわざ、カイロ・レンとレイをフォース・チャットで繋ぎ、カイロ・レンの心の脆さを餌にレイを誘き出し、レイの脳内を探って、ルークの居場所を突き止めるという、冷静に考えると、滅茶苦茶凄い離れ業を使ってまで、ルークを執拗に探索している。

 

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エピソード9のルークは?

ルークは何故戻ってこないのか?

 ベン・ソロの裏切りにあったルークは惑星オクトーに隠れた。ルークは、その理由をそこが銀河で最も発見されにくい場所だからと語る。

   これは、ヨーダがダゴバに、オビ・ワンがタトゥイーンに隠遁したのと理由が異なる。彼らもまた見つかりにくい場所に隠遁したわけだが、それは銀河帝国から身を隠すためであり、シス破壊の時期を伺うためだった。だが、ルークの場合は、スノークだけでなく、レジスタンスからも隠れたわけだ。

 ルークは、『最後のジェダイ』の中で、戻らない理由を「銀河にジェダイは必要ない」と語り、ジェダイは過ちであり、自分は必要ないとまで語る。

 以前の記事で、このことについて書いた(『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の謎解き~ルークは果たして変わってしまったのか?~【ネタバレ・考察】 - StarWalker’s diary)が、私は、このような理由だけでなく、ルークが戻ってこない理由は、まさしくスノーク自身が発言したことにあるのではとも考えている。

スカイウォーカーが生き続ける限り、銀河に希望が生き続ける

 すなわち、ルークもまた、彼自身が生存し続ける限り、スノークに対して脅威であり続けることを知っているのだとしたらどうだろう?

 スノークに敗北したルークだったが、彼は全く違うあり方で、ジェダイとそしてフォースのバランスを銀河に取り戻す方法を考えていたとしたら?と思うのである。

 ルークが目指すジェダイ再興の在り方?

  ルークは、旧共和国型のジェダイ騎士団の復活は当初から望んでいなかった。そして、やむなく立ち上げたニュー・ジェダイ・オーダーは、残念ながらベン・ソロの裏切りにより、最悪の悲劇となってしまった。

 カイロ・レンの裏切りにあったルークは、やはり、これまでのジェダイ騎士団復活の道が過っていたことをはっきり悟ったに違いない。そこで、もしかすると、ルークは全く違う形でジェダイの復活を目指したのではないだろうか? 

 私はルークはもしかしたら、シスの「二人のルール」に習おうとしているのではないか?と邪推してみる。

 シスの「二人のルール」とは、ファンには説明不要だろうが、シスがかつて栄華を極め、互いの相互不信と争いにより絶えた後、密かに生きるために、常に師と弟子二人でシスの脈絡を保っていこうと課したルールである。

 ルークはこれに習い、ジェダイも騎士団という形でなく、その奥義を極めた師と弟子の二人によってこそ本来のあるべきジェダイの姿を維持していくことが出来ると考えたらどうだろう?

 なぜなら、シスだけでなくジェダイ騎士団も、結局のところ滅びてしまった存在であることは共通しているからだ。二人のジェダイ騎士でなく騎士団という組織になったことで、驕りや政治、利害関係に巻き込まれた形になり、互いに相互不信を生み結果的にシスに滅ぼされてしまった。

 これは、かつてのシスが一度滅んだ(と思われていた)理由とは異なるだろうが、多分に共通的な要素を含んでいる。その後、シスは師と弟子という二人で息をひそめながらその脈絡を保ってきたわけだ。

 私は、ルークもこれと同じように、ジェダイも本来、一人の師と一人の弟子という継承によってのみジェダイ本来の姿を維持して銀河の平和を維持できると考えていたらどうか?

   ルークはジェダイ騎士団を復活させようとして失敗した。その失敗からこれを学んだと考えられないだろうか。

 ルークが考えていたこととは?

 小説版には、先に書いたように「コズミック・フォース(宇宙のフォース)」というものが登場してくる。宇宙がフォースをバランスさせようという意思のもとに、必然的に生まれてきたのが、アナキン・スカイウォーカ―であり、ルーク・スカイウォーカーであり、レイであるだろう。

 こちらの記事(『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の謎解き~ルークはレイの到来を予期していたのか?~【ネタバレ・考察】 - StarWalker’s diary)で、書いたように、かつて、ジェダイ騎士団は、「選ばれし者」を探すことに躍起になっていた。フォースにバランスをもたらす予言の子である「選ばれし者」は、「コズミック・フォース(宇宙のフォース)」により体現され、この世に現れる存在と言える。

 ルークは、フォースから自らを閉ざしていたわけだが、それは、もしかすると、強い光である彼自身を「宇宙のフォース」から隔絶することで、強い闇を拮抗させようとしたのかもしれない。

   ルーク自身が強い光であったが故に、宇宙のフォースは消えた光の代わりに、闇に拮抗するように、新しい光を生んだ。それがレイだった。

 そして、「選ばれし者」が到来し、その者こそが銀河が真のバランスをもたらすまで彼は隠遁し、次世代のジェダイに伝えるべきものを伝える使命を果たそうとしたののかもしれない。

まとめ

 『最後のジェダイ』で、最後のジェダイとして伝説となったルークは、エピソード9で再び戻ってくることが明らかになってます。前作のルークは、ベンと彼の間に何があったかを語ってくれたわけですが、彼自身はスノークの台頭にどう向き合おうとしたのかなど、まだ語られてないことも多いです。エピソード9での彼の役割は、どのようなものになるだろうか期待しながら待つと同時に、スノークとの過去についてもわかってくることを期待したいと思います。