米国で5月25日に公開予定の『スター・ウォーズ』シリーズ最新作である『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』。前回の記事で、敵役の名前が判明したことを書きましたが、この敵役に関する新しい情報と、そして新しく映画で登場する惑星の名前がわかってきました。
《本記事は、映画『ハン・ソロ』に関するネタバレを含みます。なお、本記事に書かれている物語に関する内容は、あくまで筆者の予想、推測を含むものであって公式なあらすじではありません》
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《2018/7/9・追記》
本記事公開時は、Enfysの読み方をウェールズ語の発音(En-Vis)に従って「エンヴィス」の表記にしていましたが、映画も公開され日本語表記は「エンフィス」とされているので記事内の「エンヴィス」は「エンフィス」に修正しました。
エンフィス・ネストのスピーダー・バイクの名前が判明
前回の記事(『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』・仮面の敵役と新エイリアンキャラの名前が判明【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)で、予告編にも登場していたでハンの敵役として登場する仮面をつけたキャラクターが「エンフィス・ネスト(Enfys Nest)」ということが判明したことを書いた。
今回、新しくこのエンフィス・ネストの乗り物として「スウープ・バイク(Swoop bike)」というものが登場することがわかった。
この「スウープ・バイク(Swoop bike)」は『ジェダイの帰還』で登場した、スカウト・トルーパーの乗っていたスピーダーバイクに似ているが、朱色とベージュの色のついた機体だ。
「スウープ・バイク(Swoop bike)」というこの名称は、この「エンフィス・ネスト」というキャラクターの特徴を考えると非常に面白い。予告編でもわかるとおり、この「エンフィス・ネスト(Enfys Nest)」というキャラクターの仮面は、鳥の羽を思わせる飾りがついていて、この機体のイメージも鷹や鷲といった、猛禽類の鳥類のイメージに合う。
スウープ(Swoop)は「急襲する」「襲う」といった意味があり「急襲用小型バイク」といったところだ。だが、この言葉の由来は「猛禽類の鳥が空から降下して襲う」という意味であり、そこから爆撃機が急降下する、急襲するという意味になる。
つまり、エンフィス・ネストというキャラクターはそのデザインが鳥のイメージであり、彼の乗るスウープ・バイクもまた、鳥のイメージがついているということだ。
謎のギャングの名前が判明
そして、この玩具のリーク情報から、もう一つわかったことがある。それが、エンフィス・ネスト率いる盗賊団の名前で、これが「クラウド・ライダー(Cloud-Rider)」であるというらしい。
これは、この「スウープ・バイク(Swoop bike)」の玩具のパッケージに書かれた説明文からリークしたものだ。説明文は以下のように書かれている。
The Cloud-Rider gang led by Enfys Nest terrorizes the skies atop the mean-looking swoop bikes. Little more than engines with seats, swoops are hard to control but capable of incredible speed.
エンフィス・ネスト率いるクラウド・ライダーは、卑劣な外見をしたスウープ・バイクで空を恐怖に陥れる。ほとんどエンジンと操縦席しかないスウープ・バイクは、操縦が難しいが、きわめて速い速力を持つ。
さて、ここで注目したいのが、「空を恐怖に陥れる」と書かれている点だ。この説明でははっきりと「空」といっていることから考えると、このスウープ・バイクは、スカウト・トルーパーの乗っていたスピーダーバイクのように地上を走るというものでなく、空を駆けるものであり、ある程度地上から高さのある空を飛ぶことが出来るのではないだろうか?
どうやら、エンフィス・ネスト率いるギャングは強盗などを働くような野盗の集団だと思われるが、クラウド・ライダーのクラウドは、もちろん cloud=雲 であり、猛禽類の鳥のようなイメージと一緒に空を飛んで襲いかかる悪党一味を連想させる名前で面白い。
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元ネタはコミックか?
実は、この「クラウド・ライダー(Cloud-Rider)」という名前は、すでに『スター・ウォーズ』に登場している。実は、クラウド・ライダーの物語は、スター・ウォーズのコミックの中でも一番古い「マーベル・スター・ウォーズ」シリーズ(1977年~1986年)の中にすでに登場しているのだ。
「クラウド・ライダー」が登場するのは、第8話「アブダ=3の八人(Star Wars 8: Eight for Aduba-3)」という話で、アブダ=3(Aduba-3)という惑星で、セルジ=エックス アロガンタス(Serji-X Arrogantus)というリーダーが率いるギャングとして登場する。
そして、実は、この話には、ハン・ソロとチューバッカも登場し、アブダ=3に住むラミズ(Ramiz)という水分農夫が、このクラウド・ライダーの襲撃に困っており、ハン・ソロとチューバッカに助けを求めに来るという話なのである。
ハンとチューバッカは、ラミズのため6人の仲間を雇って、クラウド・ライダーと戦うというハン・ソロ版「七人の侍」のような話なのだ。
予告編でも、ベケットが何かをするために仲間を集めるくだりがあったが、これを読むと、この話はそのボスの名前や設定を多少変えても、ハンとチューバッカが誰かを助けるために、このクラウド・ライダーと対決することは、そのまま『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の中で描かれるのではないか?という気がしてくる。
雪の惑星の名前が判明か?
以前の記事(『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』・予告編第1弾の考察とあらすじの予想【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)の中で、このエンフィス・ネストがハンと対峙している砂地のような場所と、エンフィス・ネストがベケットと列車(コンベックス)のような乗り物の上で戦う雪山のある場所は、同じ惑星の別の場所である可能性が高いと書いた。
今回、それを裏付けるような情報が登場してきた。というのも、映画公開に合わせて発売される子供向けの本である『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー:列車強奪』の物語のサマリーに以下のような記述があり、この雪山のある惑星の名前が「ヴァンドア(Vandor)」であることが判明した。
Han Solo and Chewbacca the Wookiee must team-up for a daring train heist on the planet Vandor!
惑星ヴァンドアでハンとチューバッカが列車強奪のため力を合わせる!
Solo: A Star Wars Story Train Heist (Star Wars: Solo)
- 作者: Lucasfilm Press,Diogo Saito,Luigi Aime
- 出版社/メーカー: Disney Lucasfilm Press
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そして、このヴァンドアという名前も、すでに拡張世界(EU)には「ヴァンドア=3」というコルサント星系に属する惑星として登場している。
しかも、このヴァンドア=3には、海洋のある地殻惑星であり、工業街や油田もある惑星ということらしい。そして、テック・レイダーズという組織があり、技術装置を盗んで闇市場に売り払うという悪事を働く犯罪組織ということだそうだ(ヴァンドア3 | Wookieepedia | FANDOM powered by Wikia)。
となると、このテック・レイダーズの設定と、「マーベル・スター・ウォーズ」に登場していたクラウド・ライダーの設定を合わせて、今回登場する「クラウド・ライダー」としたのではないだろうか?
類似点から考えて、この2つの設定を組み合わせて物語を作ったことは明らかだ。ちなみに偶然かどうかは不明だが、ヴァンドア=3とアブダ=3も惑星の名前も、何故か=3が付く点で似ている。
そうなると、雪山のある惑星の名前も、拡張世界(EU)から採ってきて「ヴァンドア」としたことも納得がいくし、拡張世界(EU)のヴァンドア=3は、海洋のある地殻惑星ということなので、予告編に登場した、ハンとエンフィス・ネストが対峙する砂地の場所や、ベケットとハンが出会う海の見える場所も、同じようにヴァンドアであると考えられる。
本作では、すでにコレリア、ケッセル、そしてミンバンという3つの惑星の名前が判明していたが、ここに新しくヴァンドアが加わることになる。
私の予想だが、コレリアはハンがまだ若いころの舞台として登場し、ハンが帝国軍士官に志願し、キラとハンが幼馴染だったころの話が描かれ、それ以降、ベケットとエンヴィス・ネスト、ドライデン・ヴォスらギャング抗争に巻き込まれて行ってからは、ヴァンドア、ミンバン、そしてケッセルが舞台になっていくのではないかと思う。
まとめ
ここまできて『ハン・ソロ』についても情報がだいぶ出てきました。
以前、フィンの名前も、過去にスター・ウォーズのレジェンズ、拡張世界(EU)に登場していたことがあったように、どうやら、一度正史とレジェンズに分けた物語のうち、正史となる新作映画に登場させる新キャラクターの名前や設定をレジェンズからもってくることをよくやっており、今後もこのパターンが続くのであれば、キャラクターの名前は結構重要な情報になってきそうです。
アメリカでは、公開まであと2か月となり、『ハン・ソロ』の話題は、まだまだ色々取り上げられるようになると思います。引き続き、最新情報は取り上げていこうと思いますので、引き続きよろしくお願い致します。