スター・ウォーズ新三部作の完結編、エピソード9。遂に気になっていた副題、タイトルが解禁されました!そして衝撃と感動の予告編映像も登場し、一気に年末に向けてスター・ウォーズ祭りの雰囲気が盛り上がりを見せそうです。気になる予告編の中身を早速紐解いていきたいと思います。
《!以後、『エピソード9』の予告編映像のネタバレを含みます。まだ未鑑賞の方は閲覧は自己責任でお願いします》
タイトル:『The Rise of Skywalker』の意味とは?
先日13日、シカゴで開催されている『スター・ウォーズ・セレブレーション』において今年12月公開の『スター・ウォーズ/エピソード9』の正式タイトルが『The Rise of Skywalker』(『ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー』)であることが明かされた。
タイトルに「スカイウォーカー」という名前が入ったことは非常に興味深い。新三部作の製作にあたって、新三部作は『スカイウォーカーの家族の物語である』ことは、キャスリーン・ケネディがことあるごとに発言していた。
また、エピソード9の脚本の完成間近の、2018年の初頭には、「新三部作の最終章であるエピソード9は、これまでのすべての三部作の最終章になる」という趣旨のコメントもあった。これは単に表面的な意味なのか、物語上何かしら重要な意味を持つのかはわからない部分があったが、今回のタイトルにより、いかなるエンディングを向かえるにおいても、当初の通りこれが『スカイウォーカーの物語である』ことが明確に示されたといえる。
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初の予告編映像を読み解く!
遂に解禁された『スター・ウォーズ/エピソード9 ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー(The Rise of Skywalker)』の初の予告編映像。早速、気になるところを分析したい。
This is your fight - これはお前の戦いだ -
砂漠の惑星に立つレイが、ファースト・オーダーのTIEを迎え撃つ。前後のカットから、一見するとカイロ・レンの乗ったTIEサイレンサーかと思ってしまうが、よくよく見てみると、コクピット部分と翼の形状からファースト・オーダーのTIEインタセプターである。
レイは青いライトセーバーを握り、立ち向かっていく。レイの緊張と不安がのった表情が物語るものは何か。彼女の待ち受ける運命はどうなものになるだろう?様々なものを想像させる。
以前から、ロケ地の情報として、アラブ首長国連邦のヨルダンでの撮影が進行していたことが明らかになっていたが、ここで登場する砂漠の惑星は、おそらくヨルダンで撮影されたものだろうと思われる(『スター・ウォーズ/エピソード9』~ヨルダンでのロケ撮影のリーク情報~【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)。
また、登場した戦闘機はTIEインタセプターであるとはいえ、アダム・ドライバーがヨルダンで撮影を行った可能性もありそうなことは過去の記事で取り上げた通りなので、ここでレイとカイロ・レンが再び対峙する可能性もまだあるのではないかといえる(『スター・ウォーズ/エピソード9』~アダム・ドライバーもヨルダンに?突然の予定変更の理由は?~【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)
- We have passed on all we know, a thousand generations live in you now, but this is your fight. -知っているも事はすべて伝えた。今、千の世代がお前の中に生きている。だが、これはお前の戦いだー
非常に象徴的な台詞だ。マーク・ハミル演じるルーク・スカイウォーカーの声がレイに語り掛ける。
"a thousand generations"(千世代)とは何を表すのか?"a thousand generations"(千世代)という言葉は、これまでのスター・ウォーズにおいて、ジェダイそして旧共和国と繋がって使われることが多かった。最初に思い出すのは『新たなる希望』のオビ=ワンの台詞だろう。
For over a thousand generations, the Jedi Knights were the guardians of peace and justice in the Old Republic.
千世代にも渡って、ジェダイの騎士たちは共和国の正義と平和をずっと守ってきた。
この映画の中で、ルークがどのような形で現れるのかは不明だが、台詞を素直に読めば、ルークとレイは、エピソード9で師弟関係を構築するのだろう。ルークがフォース・ゴーストとして登場することが大いに示唆されつつ、再び戦うべきレイの運命を象徴する台詞だ。
カイロ・レンのヘルメット、レイが持つライトセーバー-
レイが持つライトセーバーは、おなじみのアナキン、ルークと受け継がれた青いライトセーバーだ。『最後のジェダイ』において、カイロ・レンとの戦いの中で二つに引き裂かれた柄の部分が修復されていると思われる。
さらに、予告編の後半では、カイロ・レンが仮面、マスクを修復している場面が登場する。この仮面は、当然『最後のジェダイ』で彼自身が破壊したものだ。
レイとカイロが自らの象徴としてのライトセーバーとマスクを修復することは非常に面白い。二人は『最後のジェダイ』で運命と葛藤したが、エピソード9で自らの使命と運命を覚悟し、それを受け入れ向き合う二人の姿を象徴しているように思える。
Every Generation Has a Legend -すべての世代に伝説がある-
登場する「Every Generation Has a Legend(すべての世代に伝説がある)」とは、まさしく1999年の『ファントム・メナス』の時のフレーズ。エピソード7で「ルーク・スカイウォーカー」を神話の人物と思っていたレイが、今度は新しい世代の伝説となるのだろうか。じつにスター・ウォーズの象徴的な台詞といえるし、これまで過去のすべての三部作の最終章としての意味を象徴するフレーズともいえるかもしれない。
登場するジョン・ボイエガ演じるフィンと、オスカー・アイザック演じるポー・ダメロンが岩場に立っている場面。レイが冒頭に登場したのと同じ砂漠の惑星と思われる。これいついては、ジャクー、タトゥイーンの再登場、新惑星など考えられそうだ(『スター・ウォーズ/エピソード9』~ジョン・ボイエガもヨルダンに?ロケ撮影に合流か?~【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)。ポーとフィンが立っているゴツゴツした岩場はどちらかというとタトゥイーンっぽいと感じるが、まだはっきりとしたことは不明。
この砂漠の惑星での場面は、予告映像の中でも割合が高い。『ジェダイの帰還』で登場していたスピーダーバイクに似た乗り物や、セールバージのような乗り物もちらりとだが登場し、このあたりは『ジェダイの帰還』の冒頭のアクションシーンを思い出させる。
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あの男が帰ってきた!そして、ミレニアム・ファルコン!
そして、やっぱり一番いいのが、ここだろう。ビリー・ディー・ウィリアムズ演じるランド・カルリジアンが戻ってくる。そして、彼のこの笑い方は『ジェダイの帰還』でミレニアム・ファルコン号を操縦しながら、デス・スターを攻撃していたあの時とまったく同じ。さらに、ランドは『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』で彼が着ていた黄色の衣装をまとっており、これはスピンオフを意図的に意識した演出とは言え好感が持てるところだ。
そして、ファンは当然ながら、ミレニアム・ファルコン号のアンテナの形状が気になるはず。今回、登場したのは、なんと旧三部作で馴染みのある丸形に戻っているのだ。毎回、デザインを変えることで子供たちが違うミレニアム・ファルコン号の玩具を毎回欲しがるように仕向けるディズニーのずる賢さは健在(笑)だが、我々も釣られて楽しんでいるのだからいいでしょう。
丸形のアンテナは、ランドが修復したのか?チューバッカが修復したのか?というのも気になってしまうのがスター・ウォーズのいいところだ。ちなみにYT-1300軽貨物船のアンテナは、本来は『フォースの覚醒』に登場した民間仕様の四角型が一般だが、ハン・ソロが改良して、出力の高い丸形にしたという経緯がある。
エピソード7,8を経て、エピソード9で再び、この丸形アンテナをつけたオールド・ファンが涙する昔のミレニアム・ファルコン号がスクリーンに登場するなんて、こんな嬉しいことはない。さらに言えば、そのアンテナを破壊してしまったのは、第二デス・スター戦でのランドなので、彼がまた元のアンテナの姿が復活したファルコン号を操縦するのは『ジェダイの帰還』との繋がりをより強く感じさせてくれてこれ以上嬉しいことはない。いまから、これだけでも十分にワクワクさせてくれそうだ。
新型ドロイド「D-0」登場!
さて、予告編で新キャラクターも登場。なんとBB-8の他に、新しいドロイドが登場することが映像から明らかになった。「スター・ウォーズ・セレブレーション」で初披露となったこの新ドロイドは「D-0」 (ディー・オー)ということだ。一輪車のようなデザインで頭部は非常にシンプルなドロイド。物語にどう登場してくるのかはまだわからない。
レイア
エピソード9では、これまでレイアを演じていたキャリー・フィッシャーが亡くなったために、レイアの登場が懸念されていた。しかしながら、CGなどでなく、これまでの未使用映像を使用することでレイアがエピソード9で登場することがわかっていた(『スター・ウォーズ/エピソード9』~出演者、製作スタッフが発表、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャーが戻ってくる!~【ネタバレ】 - StarWalker’s diary)。
予告編では、レイアとレイが抱擁する感動的な場面が登場。物語の中でどのような形でレイアとレイが関わっていくかはわからないが、レイアの映像が予告で出ることはさずがに予想してなかった。本編での出演時間がどのくらいかわからないが、本編で使えるだけのレイアの未使用映像はまだあるのだろうか?
今回、登場したレイアとレイの抱擁のシーンは、『フォースの覚醒』の未使用場面の再利用だ。レイの衣装だけは、エピソード9のものに差し替えられていると思われる。
- We're always be with you. No one's ever really gone. -我々はいつも君といる。誰もいなくなってなんかいないー
さて、再びルークの声。『フォースの覚醒』でもルークの声による演出があったが、今回もそれを彷彿とさせる。ここで言う「我々」とは誰だろう?ルーク、ハン、そしてレイアの家族のことを指すのだろうか?
『フォースの覚醒』では『ジェダイの帰還』に登場したルークがレイアに、彼女が自分の妹であることを語る「君もその力を持っている」「父も持っている。僕も。そして妹にも」という有名な台詞の引用だった。
今回のフェーズをそれと対になるものとして聞いてみると、まさしくスカイウォーカー家の物語としての性格が浮かび上がってくるようで面白い。
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メダル
予告編の後半でちらっと登場するのがこのメダル。これは紛れもなく『新たなる希望』でルークが初代デス・スターを破壊したヤヴィンの戦いによう戦勝記念の勲章としてもらっていたものである!
メダルをもらっていたのはルークとハンなわけだが、このメダルはどちらものだろう?メダルを握っているのは、レイアだと思われるので、ルークのものであったとしたら兄への思い出だし、ハンのものであればハンへ思い出、その両方かもしれない。この場面がどこで登場するのか、どちらにせよファンとしては涙なくして見れない場面になりそうだ。
デス・スター
そして、フィン、ポー、レイ、チューバッカ、C-3PO、BB-8、ディオが見つめる視線の先に登場したのが、あのデス・スターの巨大な残骸! というか、あれだけ大爆発して木っ端微塵になっていたように見えたのに、あれだけ大きな残骸が落ちているようには思えない(笑)と思うのだが、そんなことはもはやどうでもいい!
問題は、これが初代なのか、第二デス・スターなのか、はたまた登場していなかったプロトタイプのものなのか、という点。そして、さらに気になるが、その残骸が落ちているこの惑星はどこなのか?という点だ。
過去の映画との繋がりを考えると、これは第二デス・スターだと考える方がより自然だと思われる。となると、この惑星はエンドアなのだろうか?海があることを考えるとヤヴィンもエンドアを若干似つかわしくないように思えるが、エンドアに海がある設定も考えられなくもないかもしれない。
デス・スターの残骸が海に落ちている映像は、とても強い印象を残す。『フォースの覚醒』にあたって、J・J・エイブラムス監督は、スター・ウォーズの世界観を体現するためにコンセプトアートを描かせている。その中で、惑星ジャクーの砂漠に廃棄されたスター・デストロイヤーの残骸のイメージなどが生まれたわけだが、今回の作品の世界観の構築にあたってもこのコンセプトアートが活かされていると思われる。
ポスターの真偽は?
以前の記事で取り上げたように、3月末にはエピソード9のものではというポスター(『スター・ウォーズ/エピソード9』~キャラクターデザインとポスターがリークか?新キャラ名を考察【ネタバレ注意!】~ - StarWalker’s diary)がリークしていた。このポスターのデザインの真偽は不明だったが、ポスターには新ドロイド「D-0」や、一見あり得なさそうなC-3POが武器を持ってい点、フィンの左隣に写っているエイリアンキャラが、実際に映画に登場することがわかった点、それ以上のネタバレ要素が逆にない点を考えると、このポスターは、「スター・ウォーズ・セレブレーション」向けに用意されていた予告編映像やキャラクターデザインを事前に入手していた人間が作ったものであると考えてみるのが自然と思われる。
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まとめ
遂に予告編が登場し、その姿がすこしづつ明らかになってきたエピソード9ですが、通してみると、タイトルを含めて砂漠の惑星での戦いや、セールバージのような乗り物が登場したり、デス・スター(残骸とはいえ)の登場など、『ジェダイの帰還』を思い出させるものです。J・J・エイブラムスは『フォースの覚醒』で『新たなる希望』を意識した物語をみせてくれたわけですが、もしかしたら『ジェダイの帰還』を意識している部分はあるのかもしれません。予告編登場で、いよいよ想像、妄想に拍車がかかってきますね。当ブログでも考察は引き続き書いていこうともいます。引き続きのご愛顧を何卒宜しくお願い致します。
『スター・ウォーズ/エピソード9 ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー』予告編